外資あるあるブログ

GAFAMの外資系IT企業で働く Non Tech マネージャー主水のブログです。

主水、外資での飲み会の少なさに驚く

さて、皆様お待ちかねの外資での飲み会についてです。結論から言うと社員同士の飲み会は「それぞれ勝手にやってる」です。まあこれはどこも同じか。でもマネージャーが「これから飲みに行くぞ、ついて来い」的な光景は皆無です。会社行事としてのオフィシャルな飲み会は会社や業種、チームによって違うと思いますが、自分のところでは年に数えるほどですね。2、3回も無いかもしれません。

忘年会は一応ある

任意参加であります。性別に関係なくですが、子育て中の方だと保育園のお迎えとか食事の準備とかあるのでちょっと豪華な「忘年ランチ」にしたり、夕方4時や5時スタートにして、早めに帰る必要がある方々に配慮します。この辺Inclusive な考え方が徹底している外資ならではのカルチャーだと思います。2次会は無いですね・・・思い思いにカラオケとか行きたいグループが流れていくのは目にしますけど、ほとんどの場合、夜9時位にお開きになってそれぞれ家に帰ります。ちなみにうちの場合は新年会はありません。

Financial yearの締め、いわゆる納会はあります。あるんですけど飲み会形式ではなく、ケータリングを用意しての社内でのパーティーです。もちろん就業時間内に開催されます。感覚として就業時間外に開催されるオフィシャルな飲み会は本当に少ないです。残業代も出ず、自腹で、プライベートの時間を拘束されるわけですから、メイクセンスしません。あくまで任意で限定的なものですね。もちろん参加しなかったからと言ってペナルティがあるわけではありません。実際参加率は体感値ですけど平均6割くらいですしね。

グローバル会議での飲み会は?

全世界のメンバーが年に1,2回世界のどこかに集まって来年のプランニングをする、振り返りをする、そんなグローバル会議では、飲み会と言うか比較的ちゃんとしたdinnerがあります。ここで面白いなと思ったのは店を決める前に必ず各メンバーのfood preference を確認することです。ビーガン、ベジタリアンだけでなく宗教的な理由で食べられないものがある方もいます。アレルギーの確認もマストです。

出張中毎日dinnerを共にするわけではありません。それぞれのプライベートを尊重するからです。ちなみにこうした時のランチはワーキングランチであることが多く、Uber的な出前をとって簡単に済ましたり、ケータリングを準備したりするのが一般的。時間を効率的に使ってディスカッションに集中するためですね。その代わり夕方は4時とか早めに終わって皆でファンアクティビティ(カラオケ、ダーツ、軽い飲みなど)を行い、チームビルディングするのが定番です。

根本的な考え方として、外資では就業時間以外に会社に拘束されることを非常に良しとしないマインドセットがあります。休日出勤を忌み嫌うのも同様です。自分は日系企業も経験しているのでこの違いに慣れるのに少し時間がかかりましたが、今になって思うのは本来それが当たり前なんだよなって事。仕事をするために生きてるんじゃないですからね。

主水、休みの多さに不安になる

なんか休みの話が続きますが、会社員として大切なのはcompensation & benefit、有給休暇、安心して働ける職場環境(D&I含む)そしてワークライフバランス。これらが十分に満たされた上でやっと次に来るプライオリティが「仕事」です。

日本人の有給休暇の取得率は低いですが、意外かもしれませんが実は結構休んでいます。その理由は諸外国と比べると日本は祝日がすごく多いんです。というか世界一との記事もあります。

日本の祝祭日の日数は、諸外国と比べて群を抜いて多いのだ。バカンス大国と呼び声の高いフランスが年間9日、米国が10日だが、日本は欧米勢より1週間以上長い17日。同じアジア勢の香港が13日、シンガポールが11日と続く

参考リンク 祝祭日数世界1位!日本人は休みすぎ!? | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

自分もそうですが日本人は休み下手なので、国全体の一斉休暇とも言える祝日が少なかったら、本当に働き詰めで大変なことになりそうです。ちなみに自分の直属のマネージャーは海外にいる外国人なので、レポートラインは日本にはありません。だからマネージャーや海外の同僚にはゴールデンウィークやシルバーウィークだけでなく、単発の祝日についてもOutlookで通知して、会議を入れられない様にスケジュールをブロックしています。

外資にいると祝日がものすごく多いような錯覚に陥る

自分はAPJCやEMEA, NAMERのメンバーと連携してBest practice を共有したりアイデアを出し合ったりして仕事をしているので、気持ち的に祝日がすごく多いような錯覚に陥っています。例えば海外のメンバーと一緒に取り組むプロジェクトがあるとします。自分が祝日の日は当然仕事をしていないので、プロジェクトの進行はそこで止まります。逆に海外が祝日で自分が平日だと、海外は動いていないので、こっちが平日でもプロジェクトは進みません。何だか書いててよく分からなくなってきましたが、とにかく祝日がとても多いように感じるのです。しょっちゅうどこかしらの国の祝日に出くわす感じ。キャッチボールをしていると、相手や自分が頻繁に休憩を取るからキャッチボールが続かないイメージです(伝わるかな・・・)。日本の平日にいつもは返信が早い人にチャットやメールでメッセージ送ってもなかなか返事が来ず「どうしたのかなあ・・・?」とか思っていると数時間して「主水、今日はNational Holidayなの~」とか、メールのAuto replyでその旨返ってくるとか、本当にあるあるです。そこに長期休暇が入ってくるので、休みの多さに不安になってくるんです「この会社大丈夫か?」って。現実的には全く大丈夫なんですけどね。関係ないですけど「今日できることは明日やろう」な感じの人、結構多いですし。

コロナ禍でのリモートワークで休みと仕事の境目が曖昧に

とどめはコロナ禍でのテレワークです。自分は2020年2月から自宅勤務になり、今でも出社は週に2,3日。ぶっちゃけ出勤時間は純粋に無駄だし、自分のチームメンバーは日本にいないので、F2Fでのケミストリーとかセレンディピティとか無いので出社する意味がわかりません。コロナ前からオンライン会議だけでしたしね。海外出張して直接会える機会が減ったのはProductivityに影響あったとは思いますけど。

コロナ禍では「今日1日仕事したのかしなかったのか良く分からない」のような日が増えました。会社に行っても暇な日ってあるじゃないですか。でも出社すれば雑談したり、アイデアの交換、会社や自分の仕事の近況等の共有、などなどでその日1日仕事をした気分になれたと思います。でもリモートワークで自宅で暇だと休みなのか就業なのか曖昧で分からなくなります。そんなことも休みが多く感じる理由の一つなのかなと感じています。

外資での休みに関してのエピソードは本当にたくさんあるのですが、一旦このテーマは終わりにしてまたの機会に共有しますね。

主水、外資での休日の考え方、マインドセットに驚く

「じゃ後日色々相談させてくださいね」

「もちろんです。あ、でも明日から2週間PTOなんで、戻って来たら連絡しますね」

「そうなんですね、ゆっくり休んでください〜」

外資ではごく普通の会話ですが、最初は驚きました。2週間休みって!?あ、PTOってPaid time off つまり有給休暇の略語です。外資ってほんと略語だらけなんですけど、それはまた別の機会に。

人生を楽しむために働いている

全ての外資に当てはまるとは限らないし、業界によっても違うと思うんですが、ここでは休日に対してのマインドセット日系企業と根本的に違います。例えば休日に以下のことはあり得ない、NG、悪だと考えている人が圧倒的なマジョリティです。

  • 休日出勤をする
  • 休みの日に仕事関係のメールやチャットを確認する
  • 休み中にメールやチャットで連絡をする(緊急事態を除く)
  • 休み中にメールやチャット読んでいることを期待する
  • 有給を消化しない
  • 長期休暇を取らない

他にも色々ありますけど、考え方として会社で働く理由は休日、つまり人生を楽しむためなので、間違っても「週末はしっかり休んで月曜日に備える」なんてほとんどの人が思ってません。むしろ平日は週末になるのを楽しみに待っている感覚。だからTGIFやHappy FridayだけでなくHappy Thursdayと言うように、木曜とかになるとみんな既に週末モードでソワソワしてる感じです。

金曜午後には会議を入れない

外資他社を含め、金曜の午後には会議を入れないと言う話もよく聞きます。そもそも金曜の夕方5時ごろだと早めに帰る人も多いですし、社内でBeer Bash始めてるチームも見ます。あと、金曜を定期的にPTOにして3連休にする人も。それくらいしないと年40日以上はある有給休暇を100%消化できません。チームメンバーが会議で全員揃うことは稀で、常に誰かしら休みをとっています。全員揃うのはクォーターごとの会議やタウンホールミーティングくらいでしょうか。

休みたい時に休んでいい

もちろんお盆休みなど全員がまとめて休む期間はありません。「工場が止まる」様な業種なら理解できますが、基本的にみんなバラバラのタイミングで長期休暇を取得します。不在期間に仕事が回る様に引き継ぎや調整は必要ですが、お互い様なのですんなり行きますし、なにより仕事が透明化されて属人化しなくなるので不正が起こりにくなると言う良い効果も生まれます。

そもそも夏に休む必要もなく、ハイシーズンを避けて6月や10月などに休む人も多いです。自分の様に子育てが終わっていると、いつ取ったって良いですからね。

クリスマスは最大のイベント

年末休暇の取得も独特です。色々な宗教の方がいるのでクリスマス休暇とは呼ばずSeasonal holidaysなどと言いますが、12月に入ると年明けまで休みと言うOutlookのカレンダー通知が続々と入って来ます。なので12月の半ばには重要なイベントや会議は設定されません。Financial yearが12月締めが多いのも年末休暇が長く取れる理由の一つですけど、クリスマスの存在はやはり大きいですね。正月、New yearは会社やチームによって対応がそれぞれの場合が多いと聞きます。元日だけ休んで2日から仕事を開始する人、日本人と働いている場合、日本人に合わせて三が日休む人、色々です。他にもラマダンとか旧正月とか国や地域によってバラバラなので良い意味でのカルチャーショックを受けることは多いんですが、それはまた次回に。

主水、外資系IT企業に転職する、しかもサラリーマン人生の末期に

こんにちは。地球上に数あるブログの中からこのページに辿り着いていただき、ありがとうございます。ゆっくりしていってね

このブログでは外資系IT企業に転職したNon Techのマネージャー、主水が、日系企業と全く違う職場環境でカルチャーショックを受けつつ、日々楽しく過ごしているストーリーを中心に発信していきます。

さっそくですが、自分が今の会社に転職したのは一般的な日本人サラリーマン人生の後半も後半。それまでは中身ドメドメのなんちゃって外資や、一般的な国内企業を何社か経験。そしてある日なぜか今の外国人マネージャーにLinkedIn経由で声をかけられて、インタビュー(面接)を重ね、トントン拍子で転職することになりました。

自分のキャリアは新卒で就職して依頼、一貫してマーケティングで、それ以外の経験、例えば営業とかバックオフィスとかは全くありません。イベントなどの現場仕事、メディアリレーション、オンライン施策などなど、本当に色々なことをやってきました。今の転職先もマーケティングがミッションではあるのですが、いわゆる本物の外資、その中でもバリバリのGAFAM IT企業はもちろん全くの未経験、正直言ってやっていけるのか?フィットするのかどうか不安でした。

ただ、転職を決断する決め手になったポイントがいくつかあります。個別に挙げると;

  1. オファーされた給与条件が詐欺なの?って思うほど異常に良かったこと
  2. インタビューしてくれた方がみなさん良い方で、ワークライフバランスを重視する職場環境の恩恵をとても享受しているように思えたこと
  3. 業績があり得ないレベルの右肩上がりで、今後成長の可能性しか感じられなかったこと

以上です。共働きだし、子どもも自立するタイミングだし、住宅ローンもほとんど残っていないし、人生何事も経験。思い切って自分のコンフォートゾーンから抜け出してみよう!って勢いでオファーアクセプト(入社OK)しちゃいました。

結果として自分の決断は正しかったと実感しているんですが、でもまあ色々日々驚くことばかり。これから不定期にですが「外資あるある」をテーマにつらつら書いていこうと思います。ゆっくりしていってね